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全日本キック「KRUSH」 壮絶な試合に悶絶! [格闘技]

昨日11/8に行われた、KRUSH~Kickboxing Destruction~観てきました@後楽園ホール。

実は、予約していたチケットの払い込みを忘れていてキャンセルされてしまい、当日券立ち見で観て来ました(笑)。それほどの執念を費やしてでも見に行く価値があった。

KRUSHは、通常の全日本キックとは異なり、全てがK-1ルール3R(ヒジ、首相撲などのムエタイスタイルが禁止)。全日本キックの60kg、70kg級のスター選手が揃い踏みし、外国・他団体のスター選手と戦うという構図。
そして明らかに、今ひとつ花開かない K-1 60kg 級への参戦選手の査定大会の様相。リングサイドにはK-1の谷川EPがモフモフと顔をほころばせている。

そんなわけで、選手が異常に豪華。我が愛する山本優弥、妻が大ファンの尾崎圭司。前回の60kgトーナメントで大月を判定で破り優勝している、対日本人無敗のスピードスター・山本真弘。そして、その一本気なファイトスタイルで大人気の山本元気、そしてライト級実質最強の呼び声高い、桜井洋平

5時の開場、オープニングファイトから異様な熱気。OPとは思えない、逆転が相次ぐ素晴らしい試合。
水落VS卜部などの試合を経て、いよいよ本戦。

70kg契約3試合。

山本優弥 VS クォン・ミンソク
体格的にも優弥有利で、1Rは貫禄の試合運び。
ところが2Rで優弥の攻めが精彩を欠く。クォンは攻撃の威力がそれほどっでもなく、打たれ強い優弥にはあまり効かない。危なくはないが決め手に欠き、結局判定勝ち。
この試合中、バンデージを巻いた状態の寺戸が隣で観戦していた。優弥と寺戸は仲良しだなあ。セコンドにはナオキック(石川直生)。青春塾(ジムの名前)って豪華だ。

尾崎圭司 VS イ・スファン
尾崎は基本的に格上の相手とやりすぎで可哀相だ。キシェンコといい勝負をする、体格にも恵まれたイはやりづらい相手だと思う。
それでもバックブローなどで善戦し、4Rまでもつれたが判定負け。
個人的には、優弥と尾崎の相手を逆にしたほうが(今日に関しては)面白い試合をしたはずだ。優弥のほうが尾崎よりちょっと強い(ファンの方失礼)し、気が強いので格上の相手に向いている。
逆に尾崎は早くからK-1に回転技の男として演出されてしまっており、勝ち方や攻撃方法にこだわらざるを得ない。これはプロとして必要なことだとは思うが、ちょっとかわいそうだ。ウェイトも完全にあっているかイマイチ疑念がある。

●TATSUJI VS 小宮
TATSUJIはひょうひょうとしていて格好いい、対する小宮は熱血型。1R、豪腕でなぎ倒すようにダウンをうばったTATSUJIの圧勝かと思われたが、後半は小宮がすごい盛り返し。場内騒然の打ち合いなどを経て、結局いい勝負で判定。TATSUJIの勝ち。
ちなみに、豪腕なぎ倒し(クリーンヒット、というよりも圧力でダウンするイメージ)は、大月の試合でもちょこちょこ見かけるが、あまりダメージにはなっていないようで、大月はいつも不満そうだ。


60kg契約3試合。

寺戸伸近 VS ワンロップ・ウィラサクレック

プログラムでも戦前予想は100%ワンロップ。序盤はたしかにワンロップの横綱相撲(格下相手のブアカーオのイメージ)だったのだが、寺戸が素晴らしい善戦。ローキックが効いたのか失速するワンロップにあわやのラッシュをかけるも、3Rでは多少攻め手に欠き、判定負け。
ちなみに寺戸のセコンドにはさっき試合を終えたばかりの優弥。なんだかとても元気。

山本真弘 VS AKIRA

全日本とJ-NETのフェザー級王者対決。真弘は対日本人無敗、この階級最速と言われる男。当て勘もよく、技術的には最強だと思う。対するAKIRAは(澤屋敷・尾崎・梶原・上松を擁する)イケメンジム・チームドラゴン。
試合は序盤から真弘のペース・・・と思うまもなくクリーンヒット!AKIRAはあっという間に2度のダウンを奪われ、レフェリーストップ。一方的な試合に会場はどよめきの嵐。というか、真弘のあまりの強さに「引いた」といっても過言ではない。真弘は強い。かの大月ですらトーナメント決勝で判定負けを喫している。
順当に考えれば、次の60kg級は真弘を投入するのが妥当だろう。真弘はなんとなくスター性に欠ける気がするのだけど、それは髪型のせいではないかとも思う。

山本元気 VS 桜井洋平

メインイベント。知らない人に言っておくと、このメインイベントはキックファンにとってはかなりの貴重なカード。スターなみいる中で、この試合がメインイベントと称されるのにはいわれがある。
桜井選手はNJKFというキック団体を牽引する超有名選手で、あまり他団体とのマッチメークが無く、待望されていたのです。全日本の選手で「桜井とやりたい」と言う選手が多いのはそんなわけです。

さてこの試合、戦前予想は五分だったが果たして、とんでもない試合になった。

1Rで2回。2Rで一回、それでも立ち上がってくる相手を3Rでなぎ倒したのは、なんと全日本・山本元気その人だった。

コーナーポストで幾つか決定的なシーンがちゃんと見られなかったのが残念だが(なにしろ立ち見なので)、基本的には元気の左ボディブロー、みぞおちへの前蹴りが桜井選手の長身痩躯に直撃、悶絶してヒザを折ったというところ。不屈の闘志で立ち上がる桜井選手はヒザなどを中心に攻めるが無理やりこじ開けられてボディに食らう。この試合で、客席は絶叫の渦。合計4回のダウンをした桜井選手に、最後はレフェリーストップ。
元気強い!尋常ではない強さ!
最後は高らかに
「一番強くて面白いのは全日本キック!」
と宣言してリングを降りた。

会場の全員が心から満足しきった後楽園ホールだった。絶対に隣の日本シリーズより盛り上がったと思う(笑)。

さて、やはりなんだかんだK-1の前哨戦と言えるこの興行、さすがに会場にはキック界の有名どころが勢ぞろいしていました。チードラ、青春塾、藤原ジムなどのジム関係はもちろん、大月、K-1MAXの日本チャンプ城戸、ツグトアマラなどが楽しげに談笑していた。

後楽園ホールの本当にいいところは、選手と観客の距離が近いこと。今回もいろいろな選手たちとハイタッチ&握手。快勝直後の真弘のグローブでハイタッチしてもらったし!いやはや、明日からがんばろうと思うよね。

ちなみに、個人的にこの大会を知ったのは前回10月17日。三上洋一郎の試合を見に行ったことによる。
三上の敗戦でショックを受けたボクは、一人で後楽園ホールを出た。
すると、ピシッと「四角い」印象の青年と出くわした。お、山本元気じゃないか。元気も同じく水道橋駅に向かうところで、駅までの道のり、ほとんど一緒に歩く状態になった。
たったそんだけなんだけど、なんだか次の試合に向けての元気の覚悟や気持ちに少し触れることができた気がしてうれしかった。
そして今日この壮絶な決着をみて、しみじみキックファンでよかったと感じ入っている。
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